「借りぐらしのアリエッティ」
ジブリの新作アニメ。今回はまさに米林監督のデビュー作になっている。脚本は宮崎駿監督が書いているがNHKの特番が8月10日にあるので、内容を見てみると今回は、まさに世代交代のための作品だということがわかる。
で、先ごろ、公開された作品を観て来たが、極上だった。まさに、94分という上映時間の中で「登場人物を絞込み、感情移入させる」ことに成功している。これなら、子供が観てもわかりやすいだろう。
当然、大人はその描かれた風景を眺め、小人も小さいだけで、「小さな人間」であるということを再認識すれば、67億の人口を抱えた中で「地球」を我が物顔で支配する「大きな人間」の不条理さがわかる筈だ。
そして、そのカメラはミクロからマクロへとズーミングされ、普通の人間の生活と同じような視点の小人の世界から「大きな人間」の世界へと移る。それはまるで、観ている自分以上に大きな人間が実際にいるような錯覚さえ覚える。
病気療養中の少年、翔が猫と花畑で寝ている光景が凄く好きだ。そして、アリエッティがよく見かけるダンゴ虫を丸めて遊んでいたが、本当に、あの虫は少しいじると丸くなって転がってゆく。
その小人のアリエッティからの視点が本当に巧く描かれている。父親のポッドはいわゆる欧米系の「頼れる親父」である。接着剤のチューブと同じくらいの体の大きさで、いろいろなものを作っていた。ああいった細かいシーンを観ると本当によく描けてるなぁ、と感嘆する。
ジブリは三鷹の森美術館という施設をもっているが、まさにアートとしてのアニメーションを追究した作品だと思う。それにアリエッティがよく動く。
個人的には、ジブリ作品としては、まさに「紅の豚」以来の観て爽快感があり、印象的な作品だった。
- 関連記事
- 「機動戦士ガンダム3 めぐりあい宇宙(そら)」
- 「借りぐらしのアリエッティ」
- 「涼宮ハルヒの消失」



